車庫や物置を建築した際も登記が必要?増築時の注意点とは?【不動産知識】

街中で躯体の下に車庫がある掘込車庫がある物件を見られたことがある方も多いのではないでしょうか?

実はそういった掘込車庫付きの物件や移動することができない小屋や物置がある物件など少し注意が必要です。

土地に住居を新築したときには、建物の表題登記(まだ登記されていない土地や建物について新規で行う登記)が必要ですが、登記が必要なのは住居を新築したときだけではありません。

たとえば、同じ敷地内に車庫を作ったり平屋を2階建てにしたりしたときにも登記が必要になります。

今回は、建物を『増築』したときに必要となる登記と、その注意点についてご紹介します。

『増築』の定義とは?

◆既存建築物に建て増しをする、または既存建築物のある敷地に新たに建築すること

◆既存建築物のある敷地内に別棟で建築する場合、建築物単位としては『新築』になるが、敷地単位では『増築』となる

具体的には、すでに建っている住居を平屋から2階建て、2階建てから3階建てにするような場合や、住居と同じ敷地内に小屋などを新たに建てる場合を『増築』といいます。

基本的に、増築をすると床面積が増加することになります。

これに対して『改築』は、増築とは異なり、すでにあった建造物が壊れたり失われたりしたときに、その部分を『従前と同じ用途・構造・規模のものに建て替えること』を指します。

登記が必要な増築、不要な増築とは?

では、敷地内にガレージやプレハブを建設した場合でも、建物表題変更登記は必要なのでしょうか?

この点においては登記の対象となるわけではありません。

登記が必要とされる『建物』については、『不動産登記規則』で以下のように定義されています。

◆屋根及び周壁、またはそれらに類するものを有していること(外気分断性)

◆土地に定着した建造物であること(土地への定着性)

◆目的とする用途に供しうる状態にあること(用途性)

これらの要件を満たしたものが『建物』として登記の対象となります。

たとえば、ガレージとしての用途で使われている建築物があったとしても、土地に定着しておらずすぐに取り外すことができるものなどについては、土地への定着性がなく、建物とは認められないため、登記の対象とはなりません。

建物表題変更登記をしないとどうなる?

増築したにもかかわらず建物表題変更登記をしないままにしておくと、以下のような問題が出てくるため注意が必要です。

◆未登記部分があると売却しにくい

◆未登記の場合、所有権が誰にあるのかが第三者に示されていない状態にあります。

◆ローン利用で購入する場合、登記が必須条件になる

買主が「それでもいい」と言えばそのまま売却することも可能ですが、未登記の不動産を購入することは、自分の不動産の所有権を他人に主張することができないなど、買主にとってリスクが大きいため、なかなか買い手がつかないのが現状です。

というのも購入者がローンを利用される場合、銀行の担保設定ができなくなるためです。

そのため、少なくとも不動産を売却したいときには建物表題変更登記をしておくことが望ましいですし、実際に買主からもそのように求められるケースが一般的です。

相続が起こると手続きが複雑になる

増築したあと登記をせずに放置されている建物は実はかなり多いといわれています。

登記をしないことによる罰則規定が定められてはいるものの、実際に適用された例はほとんどありません。

しかし、だからといって未登記のままで放置しておくと、あとから登記が必要になったときに手続きが複雑になります。

その最たる例が相続です。

相続によって不動産の所有者が変わったときには所有権の移転登記を行うことになりますが、未登記部分についてはまず登記そのものを行わなければなりません。

このときに『増築部分の所有権が誰にあるか』を証明する書類(増築部分の所有権証明書)が必要とされますが、まず被相続人に所有権があったことを証明し、さらにその所有権を相続人が相続したことを証明しなければなりません。

建物を増築した場合に建物表題変更登記を行うことは、その建物の所有者の義務です。

完成後1カ月以内に登記をする必要がありますので、速やかに手続きを進められるよう準備をしておくことが肝要です。

まとめ

今回は車庫や物置を建築した際も登記や掘り込み車庫や小屋がある物件を購入する際の注意点をご紹介してきました。

また、相続で受け継いだ物件が未登記だったと後から分かった場合や未登記部分がある不動産を売却・購入する際に制限が出てくるため注意が必要です。

登記はあまりなじみのないことかもしれませんが、自分の大切な資産を守る為に必要なことですので、しっかり確認していきましょう。

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