アイランドキッチンのメリット・デメリット!より快適に使うアイデアとは?
アイランドキッチンとは、名称に「島」の文字が入っている通り、空間の真ん中にぽっかりと浮かんだように設計されたキッチンのことです。
キッチンのどこの面も壁に接しておらず、キッチンの両側から出入りができる使い勝手の良さが魅力と言えます。
一方で、アイランドキッチンには開放的ゆえのデメリットが発生するのも、事実です。
両者を把握することで、本当にアイランドキッチンが自分たちのライフスタイルに合っているのか、判断がしやすくなります。
この記事では、これからアイランドキッチンの設置を考える方向けに、アイランドキッチンのメリットデメリットとより機能的に使うためのポイント、アイランドキッチンを導入したリノベーションの事例についてご紹介します。
アイランドキッチンのメリット
人気のアイランドキッチンには、人気になるだけの理由があります。
アイランドキッチンだからこそ得られるメリットについて、見てみましょう。
開放的な印象
周りを間仕切るものがないアイランドキッチンは、従来の壁付けや個室型のキッチンに比べて、開放的なイメージを持っています。
そのため、1人だけキッチンに籠もって料理をする、といったことがなくなるでしょう。またリビングやダイニング側から見ても、視界を遮るものがなく部屋の端まで見渡せるため、空間の奥行きを感じられるようになります。
複数人での作業が可能
アイランドキッチンは、キッチンの左右どちらからでも出入りが可能です。人の通りが一方通行でなくなれば、キッチン内での渋滞も減るでしょう。
これにより調理に関する作業や配膳、食料品の出し入れなど、家族それぞれがキッチンで違う行動を行う際も、スムーズです。
家族とコミュニケーションが取りやすい
アイランドキッチンはリビングやダイニングと一続きになっています。視界を遮るものがないため孤立感がなく、団らんを過ごす家族の輪の中で、調理や片付けなどが可能です。
レイアウトの選択肢が豊富
壁付け・個室型キッチンは、キッチン周りのスペースが限られています。そのためレイアウトの選択肢は多くありません。
アイランドキッチンは、前後左右のスペースに余裕があるため、レイアウトの自由度も高くなります。
たとえば、アイランドキッチンの脇にダイニングテーブルを繋げて、横続きの動きができるようにしたり。背面の壁一面を収納棚にしたり、といった選択も可能です。
「キッチンスペース」と呼べる範囲があらかじめ限定されていないため、調理に関わるスペースの拡大をしようと思えばどこまででもできるのは、アイランドキッチンの大きなメリットと言えるでしょう。
アイランドキッチンのデメリット
一方で、アイランドキッチンにはデメリットもあります。
アイランドキッチン導入で失敗しないためにも、その内容を把握しておきましょう。
充分なスペースが必要
アイランドキッチンは左右に出入りができる分だけのスペース(片側約80cmほど)が必要です。
狭い空間に無理にアイランドキッチンを置けば、出入りが思うようにできず、かえって使い勝手の悪さを感じてしまう可能性があります。
このことから、アイランドキッチンはある程度広さのある空間でないと、良さを活かしきれないと言えるでしょう。
キッチン内部が丸見え
開放感が魅力のアイランドキッチンですが、裏を返せば、キッチン内部が丸見えということ。
常にきれいな状態を保っておかないと、来客者に生活感を印象付けてしまいます。掃除や整理整頓が苦手な人にとって、アイランドキッチンのこのデメリットは、やや苦痛に感じてしまうかもしれません。
ニオイや汚れが部屋に広がりやすい
遮るもののないアイランドキッチンは、人の視線が入り込みやすい一方で、汚れやニオイはキッチンの外に漏れてしまいがち。
換気扇を回したくらいでは、部屋中に拡散されるニオイの排出がうまくできない、といったリスクも考えられます。また、コンロからはねた油が、アイランドキッチンの外に跳ねて部屋を汚してしまうことも。
さらに油は空気にも溶け込みます。「油煙」と呼ばれるこの油まみれの空気は、ソファーやカーテンなどのファブリックに付着すると、なかなかニオイがとれないもの。
油を使った調理をする機会が多い人は、後述する対策を練らないと、家具の寿命を縮めてしまう可能性があります。
収納力不足
アイランドキッチンの魅力は、スタイリッシュでシンプルなフォルムです。そのため無駄な収納スペースがありません。
住んでいる人数が多かったり、キッチン用具がたくさんある家では、収納力不足に悩んでしまうケースもあるでしょう。
子どもの侵入を防止しづらい
回遊型のアイランドキッチンは、子どもたちにとっても出たり入ったりがしやすい場所です。
つい鬼ごっこや遊びに夢中になって、いつの間にかキッチン内へ侵入をしてしまう、ということもあり得ます。
小さなお子さんがいる家では、アイランドキッチンに柵を取り付けたり、調理中は出入りをしないよう、より一層言い聞かせたり、といった対応が必要です。
アイランドキッチンのデメリット解消方法
アイランドキッチンを心地良く使うためには、デメリットを払拭する対応策を知っておくことが大切です。
アイランドキッチンの導入を成功させるために、次の点に留意をしてみてください。
換気の効率を考えた設計を
ニオイが広がりやすいアイランドキッチンでは、換気計画を綿密に練ることが大切です。
キッチンの真上に大きめの換気扇を設置したり、キッチン周りには窓を多めにしたり、空気の流れを促す対応策を優先的に取り入れると良いでしょう。
立ち上がりカウンターを設置する
キッチン内部を隠したいけれど閉塞感は出したくない、という方は立ち上がりカウンターの設置がおすすめです。
立ち上がりカウンターはキッチンの手元だけを隠しつつ、調理をする人の姿は遮りません。そのためリビング・ダイニングとの一体感はそのままに、気になる外からの視線のみを排除できます。
壁面収納を充実させる
収納力不足が気になる場合は、壁面収納を充実させるのが◎。
キッチン背後の壁一面を収納スペースにしたり、作業台にもなる収納棚を置いたりすれば、リビング・ダイニング側の広さを損なわず、キッチン内の収納力&作業効率がアップします。
ワークトライアングルを意識して配置をする
いくら開放的なキッチンにしたいと言っても、シンクとコンロ、冷蔵庫の3点の位置に距離を持たせすぎると作業がしにくくなります。
この3点は「ワークトライアングル」とも言われており、それぞれがなるべく均一の距離であることや、遠すぎず近すぎないことへの意識が必要です。
具体的には、3点の距離を2~3歩で移動ができる程度にプランニングすると、設置後に不便を感じることも少ないでしょう。
リノベーションで素敵なアイランドキッチンを叶えた事例
弊社G-FLAT株式会社がお手伝いをしてきた施主様の中には、キッチンに力を入れる方も少なくありません。
今回は過去のリノベーションの中から、アイランドキッチンを導入し、理想の調理スペースやリビング・ダイニングを築いた事例についてご紹介します。
収納力抜群のアイランドキッチン
こちらの施主様宅では、収納量に優れたアイランドキッチンを導入しました。
キッチンに関するスペースを広く取ったものの、カラーが空間に馴染んでいるため、圧迫感が少ないのが特徴です。
また、モルタルの立ち上げカウンターが、キッチン空間内をほどよく隠しています。これにより、キッチンの存在感が主張しすぎない仕様です。
キッチンをインテリアの一部に
キッチン表面にモール加工をすることで、アンティークな雰囲気に。空間に溶け込む、おしゃれなアイランドキッチンができあがりました。
空間の一部として機能しつつも、キッチンとダイニングの床は段差で区切られているのがポイントです。あくまでリビングやダイニングとは「別空間」であることを印象づけて、キッチン内部のプライバシー確保に繋げています。
とは言え、外側から見える範囲はカフェ感たっぷりで開放的。
キッチンにリビングやダイニングとゆるやかな繋がりを持たせることで、家の中でもすっかりくつろげる、魅力的な空間ができあがりました。
見せる収納が魅力のアイランドキッチン
こちらの施主様宅のアイランドキッチンは、壁面収納をしっかりと活かしたタイプです。とは言え、収納するものは調理に必要なものばかりとは限りません。
壁面のオープン棚には思い出の品を飾ることで、キッチンを「調理をする場」だけではなく、「魅せる場」としても機能させています。
空色の明るい壁紙もアクセントとなることで、キッチン周りがおしゃれな空間として際立つようになりました。
アイランドキッチンのメリットデメリットを把握しておこう
アイランドキッチンには、メリットもあればデメリットもあります。それぞれを把握することで、理想のキッチン作りに一歩近づけるはずです。
キッチン作りに大切なのは、プロの意見にも耳を傾け、ライフスタイルのバランスに合ったプランニングを行うこと。G-FLATでは豊富な経験から、施主様の希望を叶えるリノベーションを実現します。
アイランドキッチンを含めて、理想の家作りを行いたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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